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電車〜

先日電車に乗った際のお話。

神より授かりし両の拳で並み居るリーマンを押しのけ、己の実力で勝ち取った席にほくほく顔で座っている漢の中の漢、もしくは外道中の外道こと僕の目前に気がつくとご年配が。

どうしよう。
見たところ、元気そうな爺様です。が、うつらうつら寝ている模様。
先の記事(参照"電車爺")を思い出し、根が単純なものですから、譲るか譲るまいか揺れました。

声をかけるか・・・?
と、しばし考えた後軽く数センチ程腰を上げ、立ち寝する老人をとんと叩き、静かに短く一言
『よろしかったら座りますか?』
翁「ああ、いや、、、いい」

左様ですか。
それならそれで一向に構いませんが。
僕は上げ掛けた腰を下ろしました。

運と力を兼ね備えた選ばれし者のみ座る事が許される、電車の座席。
その確かな座り心地を、時に噛み締め、時に酔いしれていると、降車する者が増え、次第に特権が空き始めました。
しかし尚僕の前に、うつらうつらとしながらも 「わしは負けんぞ」 と、意地でも座る気配を感じさせない御年寄。その心意気や良し。平成生まれの軟弱者どもに、是非とも見習わせたく。敬服の極みであります!
…言わんこっちゃない。

目的の駅に着くと、ご老体は意気揚々とその足で下車されていきました。
世の中全くままならないものですね。

追記。
年配・爺・翁・老人・年寄・老体。
字面からいって、やはり大事にしないとな、と思わされます。
日本語って素晴らしい。

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